実験室



CPUアップグレードによるエンコード時間の比較


 先日、CPUをPentium4 1.7GHz(Willametteコア FSB400 2次キャッシュ256KB)から
Pentium4 2.4GHz(Northwoodコア FSB400 二次キャッシュ512KB)にアップグレードしました。
CPUアップグレード前に、いくつかのサンプルをエンコードし、その時間を計測。そして、CPU
アップグレード後に、同じサンプルをエンコードし、エンコード時間を測定することで、
CPUアップグレードに伴い、どれだけエンコード時間が短縮したのか比較してみました。
今回は3種類の実験を用意しました。


【実験マシンの環境】
OS:WinXP Professional
M/B:GIGABYTE GA-8ITXR
チップセット:i850
CPU:Pen4 1.7GHz と Pen4 2.4GHz
メモリ:RDRAM 512MB(256MB*2)
使用したHD:ソース元、エンコード先ともに、ハードウェアRAID0上のHDD(IBM製 40GB*2)


◆実験1:TMPGEnc Plus V2.59とAviUtl (DivX PRO V5.02) を利用したエンコード時間

 この実験では、赤みがかっているとクレームが殺到した某アニメの1分38秒の
720x480のMPEG2ファイル(映像)とそのWAVEファイル(音声)をソース

として、『TMPGEnc Plus V2.59』と『AviUt 0.98d』を使用。

 TMPGEnc Plus使用時は、MPEG1とMPEG2エンコードの両方を計測。さらに、赤みを
補正するために、色調補正フィルタをONにしたときとOFFにしたとき、
動き検索を、普通にしたときと最高画質(最低速)したときの合計6種類で計測。

 MPEG1とMPEG2の両方を計測した理由は、MPEG2エンコードはMPEG1エンコードに比べて、
より速いCPUが求められる。その差を比較するため。
 動き検索を普通と最高画質(最低速)の両方を測定した理由は、最高画質にしてエンコード
した場合だと、CPU負荷が大きくなる。その差を見るため。
 色調補正フィルタをONとOFFの両方を測定した理由は、色調補正フィルタをONにすると
エンコード時間がかなり長くなる。その差を見るため。

 エンコード条件だが、MPEG2エンコード時は、基本的にDVDテンプレートに沿った条件だが
今回は、レート調整モードをCQ_VBR(2000-8000 品質100)に変更、インターレース解除なし、
フレームレートは29.97fpsのままである。画像サイズは、720x480のまま。
アスペクト比率は、16:9 Display。音声はデフォルトのMPEG1 Audio Layer-2 384kbps。

 MPEG1エンコードは、VideoCDテンプレートに準ずる。よって、CBR 1150kbps
画面サイズは、352x240、アスペクト比率は、16:9 Display。
音声は、MPEG1 Audio Layer-2 224kbps。

 次に、AviUtlを使用。コーデックは、DivX5.02Pro。ソースはTMPGEncと同じ。CPU負荷を
かけた状態でエンコードするために、処理が重くなる(エンコード時間が長くなる)フィルタを
かけた状態でもエンコードした。フィルタONにしたときは、ノイズ除去フィルタ、色調補正フィルタ
拡張色調補正フィルタ、線塗りつぶしフィルタ、インターレース解除2フィルタ、
Lanczos 3-lobed 拡大縮小フィルタ、ウェーブレット・ノイズフィルタType-G、
インターレース解除 - 自動24fpsの条件でエンコード。フィルタOFFのときは、
インターレース解除すらせずにエンコード。

 DivX5.02Proの条件は、1Pass-QB(100%)、slowest、Use Bidrectional Encording
にチェックを入れてエンコード。音声は、LAMEコーデックのCBR 224kbpsでエンコード。

【ソース】:1分38秒の720x480のMPEG2ファイル(映像)とそのWAVEファイル(音声)

グラフ1■TMPGEnc Plus V2.59とAviUtl (DivX PRO V5.02) を利用したエンコード時間
思ったりエンコード時間が短くならなかった

 MPEG2、最高画質、色調補正ONにすると、エンコード時間がかなり長くなることが
よくわかります。Pen4 1.7GHzで、DivX5.02ProエンコードのフィルタONでは、
1分38秒の動画エンコードに27分もエンコード時間がかかります。
おっそろしいですね。

 上のグラフを元に、どれだけエンコード速度が速くなったのか(どれだけエンコード時間が
短縮されたのか)を別グラフで示します。

性能向上率[%](エンコード速度上昇率、エンコード時間短縮率)
=100 - [ (Pen4 2.2GHz時のエンコード時間) / (Pen4 1.7GHz時のエンコード時間) * 100 ]

※数字が大きいほど、エンコード時間が短縮された割合が多い(エンコード時間が
短くなった)ということです。

性能向上率が20%だとすると、エンコード時間が2割短くなったということ、つまり、エンコード時間が
0.8倍になったということを示してます。


グラフ2■性能向上率
このグラフを見ると速くなった気がする(^^;

 DivX5.02エンコード時の性能が目を見張りますね。性能向上率20%ということは、
実際のエンコード時間が3/4になるということです。5時間かかっていたエンコードが
4時間で終わる
という計算です。その次に、MPEG1エンコード、MPEG2という順です。
MPEG2エンコードは、この中では一番伸びませんでした。

 上記の図で一番気にあるところは、やはりMPEG1・MPEG2ともに、最高画質・色調補正ON
にした場合での性能向上率の低さです。CPU負荷がよりかかる条件だけに、
CPUを速いのにアップグレードすれば、エンコード時間が結構短縮されるのではないか、
と思っていたのですが、結果は全くの逆。Pen4 1.7GHz → Pen4 2.4GHzへの
アップグレードでは、ほとんどエンコード時間が変わらないという結果になりました。


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